海にはいつも還りたい

森さんの本の中で
"高い理想を掲げたまま孤高に生きていくには、自分を永遠に絶望させないほど強い思想が必要"
みたいな言葉があった。言い回しは少し違ったかもしれない

たぶん、美術をやってるときはこの"強い思想"になかなか辿り着けなくて疲れてしまったんだと思う。泥濘でジャンプしたって滑って転んで終わり。

デザインはコミュニケーション、つまり歩み寄りが基本で、その中で理想を探り当てるイメージ。
だから理想は上にあるんじゃなくて隙間に隠れてたり足元に落ちてたり、既にあるものを足したり引いたりしたところにある。

デザインと美術とはいろんな比較や対比があるけど、私にとって一番大きな違いはやっぱりそのあたりかなと思う。
永遠なんて果てのないところにそもそも理想は存在できないのかもしれない、と考えてる間にも
理想ってそういうもんでしょ、みたいなことを言う自分もいるけど…

つまり何が言いたいかというと
やっと地面に足を着ける感覚の気持ち良さが分かってきたなということです。
来週は裸足で海を歩きに行きます。

本質を見通す100の講義

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